採用成功事例

求人広告で事務職を募集しても採用できない理由|応募は来るのに「良い人材がいない」会社が見直すべきこと

事務員が採用できないイメージ画像

「事務の求人を出すと応募はたくさん来るんだけど、採用できないんだよね…。」

「そこまで高いレベルを求めているわけじゃない。それなのに採用したいと思える人が来ない」

こんな悩みを抱えている会社は、意外と多いのではないでしょうか。

求人広告で事務職を募集すると、10件、20件と応募が集まることがあります。しかし、面接をしてみると、

「ちょっと違うな…」
「採用したいと思える人がいない…」

結局、何人応募が来ても採用できない。

今回は、実際に私が相談を受けた物流会社の事例をもとに、なぜ応募が来るのに事務を採用できないのか?そして、求人広告をどう改善すれば、採用したい人材から応募が来るようになるのか?について解説します。

indeedで事務員を募集するイメージ

Indeedで事務職を募集。応募は10〜20件来るのに採用できない

今回、相談をいただいたのは、ある物流会社のE社長です。
Indeedを使って正社員の事務職を募集していました。

応募自体は来ています。
求人を出せば、募集するたびに10件、20件と応募が入ります。

数字だけを見れば、「それだけ応募が来るなら採用できるでしょう」と思うかもしれません。ところがE社長に話を聞くと、「応募は来るんだけど、良い人がいないんだよね」とのこと。

では、ものすごく優秀な人を求めているのか?

そういうわけでもありません。
高度なパソコンスキルが必要なわけでもなければ、特別な資格が必要なわけでもない。

それでも、「この人にお願いしたい」と思える人になかなか出会えないのです。私はこの話を聞いて、ある問題があると感じました。

それは、「応募を増やすための求人広告」になりすぎていることです。

事務職は、比較的応募を集めやすい職種です。募集を出したことがある方は、他の職種と比べても応募が多い実感はると思います。

もちろん、地域や給与、仕事内容などによって違いはあります。ただ、建設、介護、ドライバー、製造など、採用が難しい職種と比較すると、事務職は応募数を確保しやすい傾向があります。

応募があることは良い事ですが、中身を見ると一概に良いことばかりとは言えないのです。

事務の仕事を探している人の中には、

「私にもできそう」
「座って仕事ができる」
「冷暖房の効いた室内で働ける」
「パソコンが少し使えればできそう」
「体力的にもそこまで大変じゃなさそう」

といったイメージから事務職を選ぶ人もいるからです。もちろん、事務職を希望する人すべてがそうだと言っているわけではありません。事務職としてキャリアを積みたい人もいますし、高いスキルを持った人もたくさんいます。

一方で、「とりあえず事務ならできそうだから応募してみよう」という人が一定数いるのも事実です。だからこそ事務職の採用では、単純に応募数だけを追いかけると、採用がうまくいかなくなることがあります。

応募数が成果になりやすいイメージ

求人広告では「応募数」が成果になりやすい

もう一つ、事務職の求人で起きやすい問題があります。
それが、求人広告を作る側の事情です。

私は求人広告会社に長く勤めていたので、この辺りはよく分かります。求人広告の営業担当者にとって、応募が集まりやすい募集は扱いやすい案件です。

採用が難しい職種の場合、広告を掲載しても応募がゼロということがあります。
そうなると、「お金を払ったのに応募が来ないじゃないか」とクレームになることもありますし、次回は別の求人媒体へ乗り換えられてしまうかもしれません。

反対に、事務職なら応募が集まりやすい。

そこで、

「未経験歓迎!」
「簡単なPC入力ができればOK!」
「事務経験があれば年齢不問!」
「特別な資格は必要ありません!」

など、できるだけ応募のハードルを下げた求人広告を作ります。

すると応募が増える。20件応募が来れば、「今回20件も応募が来ました」と成果を説明できます。確かに「応募を集める」という意味では成功です。

しかし、ここに大きな落とし穴があります。

応募が増えたと採用できたは全く違うイメージ

「応募が増えた」と「採用できた」はまったく違う

求人広告の目的は何でしょうか?
応募を20件集めることでしょうか。

違います。

会社が必要としている人材を採用することです。

極端な話、20件応募が来て1人も採用できない求人広告と、10件しか応募が来なくても、その中に採用したい人が3人いる求人広告。会社にとって価値があるのは、後者です。

ところが求人広告では、どうしても、応募数=成果として評価されやすい。その結果、応募を増やすために求人原稿の間口をどんどん広げてしまいます。

「誰でもできます」
「未経験でも大丈夫です」
「簡単な仕事です」
「特別なスキルはいりません」

確かに応募はしやすくなります。しかし同時に、会社が求めていない人まで大量に応募できる求人広告になってしまうのです。

E社長の会社にも、私は一般的な求人広告の改善とは少し違う提案をしました。それは、応募を増やすのではなく、あえて応募者を絞ること。

求人原稿を魅力的にすることは大切です。給与、休日、待遇、働きやすさなど、会社の魅力はきちんと伝えるべきです。しかし、それと同時に、仕事の大変な部分もきちんと伝える。これが重要です。

たとえば、「簡単な事務作業です」だけで終わらせない。

実際にどんな仕事を担当するのか。
どの程度のPC操作が必要なのか。
電話対応はどのくらいあるのか。
社内外の人とどんなコミュニケーションを取るのか。
忙しい時間帯はあるのか。
自分で考えて動く必要があるのか。

どんな人がこの仕事に向いているのか。
反対に、どんな人には向いていないのか。

こうした情報まで具体的に書いていきます。

募集したい人を書くイメージ

「こんな人を求めています」をはっきり書く

特に重要なのが、会社が求めている人物像を明確にすることです。

たとえば、「指示されたことだけをやりたい人」と、「周囲を見ながら自分で仕事を見つけられる人」では、同じ事務職でもまったく違います。「黙々とパソコン入力だけをしたい人」と、「ドライバーや取引先との電話対応も積極的にできる人」でも違います。

求人広告で、「事務スタッフ募集!未経験歓迎!」とだけ書いてしまえば、どちらの人も応募してきます。だから、「どんな人でも応募してください」ではなく、「私たちはこんな人と働きたいです」と伝える。これが重要なのです。

私は求人広告を改善するときに、この仕事に向いている人・向いていない人まで書くことがあります。求人広告なのだから、悪いことは書かない方がいい。そう考える人もいるかもしれません。

しかし私は逆だと思っています。

採用したい人材が明確なら、合わない人に無理に応募してもらう必要はありません。

たとえば、

「決められた仕事だけを淡々とこなしたい方には、少し合わないかもしれません」
「周囲とコミュニケーションを取りながら仕事を進めることが多い職場です」

と書いておく。

これを読んで、「自分には合わないな」と思った人が応募しなくなってもいいのです。

むしろ、それが狙いです。
その代わり、「私はこういう仕事の方が合っている」と思う人から応募してもらう。求人広告には、応募を増やす役割だけではなく、応募する人を選別する役割もあると私は考えています。

募集数は減ったが採用できた

応募20件から10件へ。それでも採用はしやすくなった

実際にE社長の会社でも、求人広告の考え方を変えました。

誰でも応募しやすい内容ではなく、仕事内容や求める人物像を具体的に伝える。仕事の良いところだけでなく、大変な部分も伝える。向いている人、向いていない人も分かるようにする。

すると、以前のように20件近い応募を集めるのではなく、応募数自体は10件程度になりました。数字だけを見れば、「応募が減った」ことになります。求人広告の成果が悪くなったように見えるかもしれません。

しかし、中身はまったく違いました。

10件の応募の中に、「この人なら採用したい」と思える人が何人かいるようになり、比較しながら選考できるようになったのです。つまり、応募数は減ったのに、採用はしやすくなった。これが採用における重要なポイントです。

求人広告を掲載すると、「応募何件でしたか?」という数字ばかり気になってしまいます。もちろん、応募ゼロでは採用できません。一定数の応募を確保することは必要です。

しかし、応募数を増やすこと自体を目的にしてはいけません。

特に事務職のように比較的応募が集まりやすい職種では、「20件来た」「30件来た」という数字より、その中に何人、採用候補者がいたのか?を見るべきです。

たとえば、

応募20件

面接したい人2人

採用0人

なら、本当に良い求人広告だったのでしょうか。
一方、

応募10件

面接したい人5人

その中から1人採用

なら、応募数は半分でも採用成果はこちらの方が上です。

見るべき数字を間違えてはいけません。求人広告は「応募を集める広告」ではなく「採用するための広告」です。求人広告を出しても事務職を採用できない会社は、一度原稿を見直してみてください。

もし、

「未経験歓迎」
「誰でもできる」
「簡単な仕事」
「PC入力ができればOK」

など、とにかく応募しやすくすることばかり考えた内容になっているなら、それが採用できない原因の一つかもしれません。もちろん、わざと難しく書けばいいわけではありません。必要以上に応募条件を厳しくすれば、本来採用できたはずの人まで逃してしまいます。

大切なのはバランスです。

会社の魅力はしっかり伝える。その一方で、仕事内容、必要な能力、求める人物像、大変な部分、向き・不向きも正直に伝える。その結果、応募が20件から10件に減ったとしても、その10人の中から採用したい人を選べるのであれば、その求人広告は改善しています。

求人広告で本当に見るべきなのは、「何人応募が来たか」ではありません。「採用したい人から何人応募が来たか」です。

事務職の求人で応募は来るのになかなか採用できない場合は、「もっと応募を増やすには?」と考える前に、「今の求人広告は、どんな人を集めているのか?」ここから見直してみてください。

実は、この話。
これからのAI採用時代にすごく重要なことになります。

応募を増やそうと「未経験者歓迎」「誰でもできる簡単作業」のようなキーワードばかりを使うと、AIはそういう会社なのだと学習し、まずます採用につながらないような人に情報を届けてしまいます。

AI時代の採用について大切なことをこの記事で書いていますので、そちらもご参考ください。

「応募は来るけど、採用したい人が来ない」
「求人広告のどこを直せばいいのかわからない」

そんなときは、私が一度、御社の求人情報を見ますよ。

現在の求人広告や採用状況を確認し、どうすれば採用したい人からの応募が増えるのか、具体的にお伝えします。

初回のコンサルは無料です。もちろん、無料のご相談だけでもまったく問題ありませんので、お気軽にご活用ください。

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