「求人広告に30万円以上かけても、なかなか採用につながらないんですよ…。」
そう話してくれたのは、千葉県某市で金属加工を行うC社の社長でした。
応募がまったくないわけではありません。しかし、応募してくるのは50代が中心。ようやく採用できても、会社全体の平均年齢は上がる一方でした。
「もちろん50代が悪いわけじゃない。でも5年後、10年後を考えたら、今のうちに20代、30代を採用しないと会社が持たない。」
それが社長の本音でした。
昔は求人広告を出せば応募が来る時代でした。ところが今は、求人広告に30万円、50万円とかけても思うような採用にはつながりません。
媒体を変えてみる。
広告費を増やしてみる。
求人原稿を書き直してみる。
できることは一通りやりました。それでも、採用したい若手人材からの応募はほとんどありません。
「このまま若手が入らない会社になってしまう。」
そんな危機感を抱えていた会社です。
しかし、この会社はその後、20代を4名採用することができました。
いったい何を変えたのでしょうか。
社長が出した結論は「会社紹介動画を作ろう」

何をやっても変わらない。そんな中で社長が出した結論は、「会社のPR動画を作れば、会社の良さが伝わるんじゃないか。」というものでした。
そこで私に相談があり、工場へ伺って詳しく話を聞くことになりました。しかし、私はすぐに制作の話を進めることができませんでした。
なぜなら、
「会社紹介動画を作るだけでは、採用は変わらない。」
そう思ったからです。
私は約20年間、求人広告会社で営業をしていました。その中で、採用動画も数え切れないほど見てきました。もちろん、動画があること自体は悪いことではありません。
しかし、「動画を作れば採用できる。」そんな単純なものではないことも知っていました。
本当に変えるべきものは別にありました

私はまず動画の話を止めました。そして最初に行ったのは、
「なぜ20代、30代から応募が来ないのか。」
その原因を一つひとつ整理することでした。求職者は求人広告を見つけると、その会社を調べます。
ホームページを見ます。
仕事内容を見ます。
会社の雰囲気を見ます。
最近ではYouTubeやSNSまで確認する人も珍しくありません。
ところがC社のホームページは、採用という視点で見ると非常にもったいない状態でした。
会社の強みが伝わらない。
働く人の姿も見えない。
どんな仕事なのかもイメージできない。
言い方は厳しいですが、「会社案内」としては機能していても、「採用サイト」としては機能していませんでした。
そこで、
まずはホームページを採用向けに改善。
求職者が知りたい情報を整理する。
そのうえで動画を制作し、仕事内容や職場の雰囲気を伝える。
さらに求人広告も、掲載媒体、募集内容、PRポイント、ターゲット、すべて見直しました。
動画だけ。
ホームページだけ。
求人広告だけ。
ではありません。
採用全体を一つの仕組みとして組み直したのです。
結果、20代4名を採用

改善後の募集では、20代前半が2人、20代後半が2人、合計4人の20代を採用することができました。
特に印象的だったのは、面接で応募のきっかけを聞いたときです。約8割の応募者が、「動画を見ました。」と答えたそうです。
求人広告だけでは伝わらなかった会社の魅力が、ホームページと動画によって初めて伝わるようになったのです。
さらに後日、社長からこんな言葉をいただきました。
「20代が4人も入るなんて思ってもいませんでした。」
「工場の雰囲気まで変わりました。」
求人広告を何年も続けてきた社長だからこそ、その言葉には重みがありました。
広告費を増やしたからではありません。
動画を作ったからでもありません。
ホームページを直したからだけでもありません。
採用全体を見直したことで、初めて結果につながったのです。
私が会社を辞めた理由

私は以前、求人広告会社で営業をしていました。
一番の仕事は、広告を売ることです。
もちろん、その中で応募を増やす工夫はしますし、成果が出る会社もありました。
しかし一方で、
「Indeedならもっと応募が取れるだろうな。」
「この会社はホームページを変えた方がいい。」
「動画があればもっと伝わるのに。」
そう思う会社が何社もありました。
それでも会社員だった私は、求人広告以外を提案することはできません。自社の商品を売ることが仕事だからです。そのことに、ずっとモヤモヤしていました。
だから会社を辞め、独立しました。
求人広告だけではなく、ホームページ、動画、SNS、採用戦略まで含めて、会社ごとに一番合った方法を提案したいと思ったからです。
会社によって原因は違います

今回ご紹介したC社は、ホームページと動画が採用の突破口になりました。
一方で、別の会社では求人広告の内容を見直したことで採用できるようになったケースもあります。また、ターゲット設定を変えただけで応募が増えた会社もあります。
つまり、採用できない原因は会社によって違うということです。
御社の場合はどうでしょうか。
ホームページでしょうか。
求人広告の内容でしょうか。
ターゲット設定でしょうか。
あるいは、求職者に会社の魅力が十分伝わっていないことかもしれません。
原因が違うのに、広告費だけを増やしても、掲載する求人サイトだけを変えても、結果は大きく変わりません。
C社も最初は「動画を作ろう」という相談から始まりました。しかし、本当に必要だったのは動画ではなく、「採用できない原因を整理すること」でした。
すべての会社が同じとは限りません。
実際に私が採用支援をした会社でも、原因はそれぞれでした。
関連事例1
求人広告に年間200万円かけても採用できず…廃業まで覚悟した土木工事会社が、次々と採用できるようになった理由
土木会社では、原因は動画ではありませんでした。ターゲット設定と情報発信の方法を見直したことで、応募が増え、採用につながりました。
関連事例1
Indeedからの応募の9割が外国人…それでも若手日本人を採用できた採用方法
製造業では、IndeedのAIによる応募の偏りが原因でした。求人内容や掲載方法を見直したことで、20〜30代の日本人採用につながりました。
御社も場合、
原因はホームページかもしれません。
求人広告かもしれません。
ターゲット設定かもしれません。
まずは、「何が原因なのか」を知ることから始めてみてください。もし一人で整理するのが難しいようでしたら、その時は私がお手伝いします。
無理な営業や売り込みはしていませんので、「まずは原因だけ知りたい」という方もお気軽にご相談ください。

