採用戦略について

御社が募集したい職種はこの3つのカテゴリーのどれかでやるべき事は決まります。

3つのカテゴリ

採用がうまくいかない会社には、ある共通点があります。
それは「誰に向けた求人なのか」が曖昧なまま、なんとなく求人広告を出してしまっていることです。

求人広告を出しても応募が来ない。
応募があっても採用につながらない。
そんな状態が続いているのであれば、やり方ではなく考え方を見直す必要があります。

今回は、私が集客サポートしている不動産会社の現場で実際に出た話をもとに、「採用がうまくいく考え方」についてお伝えします。先日、不動産会社の動画撮影で、管理会社の方をゲストに招いてお話を聞く機会がありました。テーマは「空室対策」です。

その中で印象的だったのが、部屋には大きく分けて3種類あるという話でした。

放っておいても決まる部屋。
きちんと広告をすれば決まる部屋。
営業マンが力を入れないと決まらない部屋。

例えば、駅近で新築の物件は、特別な工夫をしなくても広告を出せばすぐに決まります。
一方で、築年数が古かったり立地が弱かったりする物件は、ただ掲載するだけでは決まりません。
見せ方を工夫したり、内見時の印象を良くしたり、営業側の努力が必要になります。

この話を聞いたとき、私は「これ、採用とまったく同じだな」と感じました。採用にも同じように3つのパターンがあります。

まず、求人広告を出せば自然と応募が集まる職種。
これは事務職や人気のある職種が当てはまります。条件が整っていれば、特別な工夫をしなくても採用できます。

次に、工夫すれば採用できる職種。
例えば製造業や軽作業などがこれにあたります。
求人原稿の内容を見直したり、給与や働き方の見せ方を工夫すれば、応募は増えていきます。

そして最後が、広告を出すだけではほぼ応募が来ない職種。
前回の記事でも紹介した土木工事などがこれにあたります。
このゾーンに入る職種は、求人広告だけで解決しようとすると、いつまでも採用できません。

多くの会社が陥っているのは、この3つを同じ土俵で考えてしまうことです。
本来は、難易度によって打つべき施策は大きく変わるのに、「とりあえず求人広告」という一択になってしまっているのです。

さらに重要なのが、「見せ方」です。不動産でも、同じ条件の部屋でも決まる部屋と決まらない部屋があります。その違いは何かというと、広告の見せ方や、内見時の印象です。

写真が暗い、情報が少ない、魅力が伝わっていない。
内見に来たのに、部屋が汚れている、匂いがこもっている。
こういった状態では、せっかく興味を持った人も他の物件に流れてしまいます。

採用もまったく同じです。

求人広告を見て興味を持ち、会社名で検索し、ホームページを見る。
そこで情報が古い、仕事内容がわからない、会社の雰囲気が伝わらない。
これでは応募にはつながりません。

特に難易度の高い職種であればあるほど、求人広告だけで完結させるのではなく、ホームページや動画なども含めた「受け皿」を整える必要があります。

そしてもう一つ大切なのが、「ターゲット」と「PRポイント」です。

誰に来てほしいのかを明確にする。
その人が何に悩んでいて、何を求めているのかを考える。
その上で、自社のどの部分がその人にとって魅力になるのかを整理する。

これができていないと、どんなに広告を出しても響きません。

例えば、「とにかく人が欲しい」という状態で広く募集をかけると、結果的にミスマッチが増えます。
逆に、「未経験でも安定した収入を求めている人」「体を動かす仕事が好きな人」など、具体的にターゲットを絞ることで、伝えるべき内容が明確になります。

また、自社のPRポイントから逆算してターゲットを決める方法もあります。
例えば「残業が少ない」「人間関係が良い」「未経験でも育てる環境がある」など、自社の強みを整理し、それに魅力を感じる人を狙うという考え方です。

どちらにしても重要なのは、「全員に好かれようとしないこと」です。
ターゲットを絞ることで、伝わる人にはしっかり伝わるようになります。

採用は、単なる広告の問題ではありません。
不動産の空室対策と同じで、「どう見せるか」「どう選ばれるか」という視点が欠かせません。

求人広告はあくまできっかけです。
そこからホームページや動画で情報を補い、最終的に応募という行動につなげていく。

この流れを意識するだけでも、採用の結果は大きく変わります。

もし今、求人広告を出しても採用できない状況が続いているのであれば、
「この職種はどの難易度なのか」
「ターゲットは明確になっているか」
「PRポイントは整理できているか」
一度立ち止まって見直してみてください。

やり方を変える前に、考え方を変える。
それが、採用を成功させる一番の近道です。