採用戦略について

なぜ全く採用できなかった土木工事会社に、どんどん応募が来るようになったのか?

土木作業員

求人広告を出しても採用できないどころか、応募すら取れない職種はたくさんあります。その中でも土木作業員は、かなり採用が難しい仕事のひとつです。

今回ご紹介する会社さんも、過去には求人広告に年間数百万円をかけていました。それでも採用できない状態が続いていました。

しかし現在は状況が一変しています。広告費は2〜3万円程度。それでもすぐに応募が入り、面接につながり、採用までできるようになりました。追加募集をかけても同じように応募が集まります。

この会社は私が採用サポートをさせていただいており、ホームページの整備からSNS運用まで任せていただいています。ただ、ここで言いたいのは「すごいでしょ」という話ではありませんし、「ホームページやSNSをやりましょう」という単純な勧誘でもありません。

なぜ採用できるようになったのか。理由はシンプルで、「差別化」をしたからです。

今はネットに求人情報が溢れています。建設業で働く人が転職を考えたとき、検索すれば近隣だけでも数百、多ければ数千の求人が出てきます。その中から選ばれるのは簡単ではありません。

しかも同業であれば、給与や勤務時間、休日といった条件は大きく変わらないケースが多い。仕事内容も、道路か建物かの違いはあっても、求職者からすると決め手にはなりにくいのが現実です。

だからこそ重要になるのが「差別化」です。つまり、他社と比べてどこを打ち出すのか、誰に向けて発信するのかを明確にすることです。

今回のK社さんは、「現場の近さ」に徹底的にフォーカスしました。現場は市内が中心。だから出社は遅めでいいし、帰りも早い。「17時半には家で風呂に入っている」という生活を打ち出しました。

土木の現場では、朝5時起き、帰宅は夜遅くという働き方も珍しくありません。朝早く家を出て渋滞に巻き込まれ、仕事が終わればまた渋滞の中を戻る。この生活は若いうちは当たり前でも、40代、50代になるとかなり負担になります。

そこに対して、「その生活、きつくないですか?」と問いかける。求人広告でも、仕事内容より先に「現場が遠くて辛くないですか?うちなら夕方には家に帰れます」と伝える。ホームページの求人ページでも、最初に同じ問いを投げかける。

さらにSNSでは、実際に現場に向かう様子や仕事の流れを動画で発信する。こうした情報発信を続けた結果、「まさにその生活がきつい」と感じている人から応募が来るようになりました。先日採用した人はは、解体工事をしていた40代半ばの方。まさに狙い通り、現場が遠く、生活がきついと感じていたタイミングでした。

このように、ターゲットを絞り、その人の悩みや負担を理解し、自社が提供できる価値をしっかり伝える。それだけで採用は大きく変わります。

採用できない理由は、条件ではなく「伝え方」にあることが多い。そこを変えるだけで、驚くほど結果が変わることがあります。実際にこの会社さんも、びっくりするくらい採用できるようになりました。