これまで企業の採用活動は、ほとんどの場合「求人広告」に頼るしかありませんでした。人を採用したいと思ったら求人広告を出す、応募を待つ、この流れが当たり前でした。
しかし今は違います。SNSという「日常的に情報を発信できる手段」があります。つまり企業は、求人広告とは別に、自社の情報を継続的に発信することができるようになりました。
求人広告が「募集の入口」だとすれば、SNSは「会社を知ってもらう入口」です。この二つを組み合わせることで、採用の可能性は大きく広がります。言い換えるなら、求人広告とSNSは採用の両輪のようなものです。求人広告だけでは届かない層にも、SNSなら情報を届けることができます。
実際、最近は仕事探しの方法も変わってきています。特に20代〜30代前半の世代はSNSが当たり前の世代です。Google検索よりもSNS検索を使う人も増えています。例えば「仕事」「会社」「業界」などをTikTokやYouTubeで検索するケースも珍しくありません。
また、SNSで流れてきた動画をきっかけに会社を知るというケースも増えています。求人広告を見る前に、SNSで会社の存在を知るという流れも少なくありません。つまり、求人広告だけではそもそも届かない層が増えているということです。だからこそ、SNSでの情報発信が採用において重要になっています。
SNSで発信する内容は難しく考えなくてよい
SNSと聞くと「何を発信すればいいのかわからない」と感じる会社も多いと思います。しかし、最初から難しく考える必要はありません。
例えば
・仕事風景
・会社の紹介
・スタッフ紹介
・社長の考え方
・現場の様子
こうした内容に加えて、まずは日常の切り抜きのような内容でも十分です。普段の仕事の様子や、会社の雰囲気が伝わるだけでも求職者にとっては大きな情報になります。
今はスマートフォンで簡単に動画を撮影できますし、無料の編集アプリもたくさんあります。スマホで撮影し、アプリで簡単に編集してYouTube、TikTok、Instagramなどの定番SNSに投稿してみるだけでも構いません。
まずは「やってみること」が大切です。最初から完璧な動画を作る必要はありません。むしろ、リアルな仕事の様子や会社の雰囲気が伝わる動画の方が求職者には伝わります。
矢島事務所では、人材採用に関する無料個別相談を行なっていますので、採用にお困りの方はご活用ください。
動画は採用との相性がとても良い
SNSの中でも、特に採用と相性が良いのが動画です。求人広告や文章だけでは、会社の雰囲気や仕事のリアルな様子はなかなか伝わりません。しかし動画であれば、職場の雰囲気や社員の人柄、仕事の流れなどを直感的に伝えることができます。
例えば
・実際の仕事の様子
・現場の雰囲気
・社員の普段の会話
・社長の人柄
こうしたものは文章よりも動画の方が圧倒的に伝わります。求職者の多くは「自分にできる仕事なのか」「どんな人が働いているのか」を知りたいと思っています。動画は、その不安を解消する大きな材料になります。
そのため、動画を見てから応募してくる人は、仕事内容を理解した上で応募してくることが多く、ミスマッチが少ないというメリットもあります。
SNSがきっかけで採用につながるケースも増えている
実際に、SNSをきっかけに採用につながった事例も増えています。
例えば、私が採用支援をしている埼玉県某市の内装工事会社では、以前は求人広告を中心に職人採用を行っていました。しかし、お金をいくらかけてもなかなか採用できない状況が続いていました。
そこでホームページを整備し、仕事の内容や会社の雰囲気が伝わる動画を掲載しました。その上でSNSを活用して、実際の工事の様子や仕事風景を発信していきました。すると、SNSを始めて2週間ほどでTikTokを見た方から応募があり、無事採用につながりました。現在も現場で仕事を覚えながら頑張ってくれています。
また、最近リアルタイムで採用支援を行っている埼玉県某市の土木工事会社でも、SNSの活用をスタートしました。
この会社も以前は求人広告にかなりの費用をかけていましたが、なかなか採用までつながらない状況が続いていました。媒体を変えたり、業界専門の求人サイトを使ったりとさまざまな方法を試しましたが、結果はあまり変わりませんでした。
そこで、ホームページをリニューアルし、仕事の様子やPRポイントを動画にして掲載しました。さらにSNSでの発信もスタートしました。すると、TikTokやYouTubeのショート動画を見て興味を持ち、DMを送ってくる人が少しずつ増えてきました。
求人広告とは違い、SNSは仕事の雰囲気や会社の空気感を伝えることができます。そのため、興味を持った人が「ここで働いてみたい」と思い、連絡をくれるケースも出てきています。
特にショート動画はフォロワーや登録者が少ない段階でも再生される可能性があります。実際に内装工事会社さんでは、多い時にはInstagramだけで月20万〜30万回ほど再生されていました。その中に、通勤圏内で仕事に興味を持ってくれる人が1人でも2人でもいれば採用につながる可能性は大きくなります。
土木工事会社さんでもTikTokの2本目の動画が3日で5万回ほど再生されました。これを広告効果に換算するとどれくらいの価値になるでしょうか。
SNSは中小企業にとって有利な採用手段
SNSのもう一つのメリットは、中小企業でも大企業と同じ土俵で情報発信ができることです。求人広告では広告費や知名度の差が影響することもありますが、SNSは必ずしもそうとは限りません。
実際に、フォロワーが少ないアカウントでも動画が大きく拡散されることがあります。特にショート動画はその傾向が強く、1本の動画が数万回、場合によってはそれ以上再生されることも珍しくありません。
つまり、中小企業でも工夫次第で多くの人に会社を知ってもらうチャンスがあります。ただ、なんとなく写真を投稿してるのではなく、求職者の目線に立ち、ショート動画を投稿していくと驚くほど見てくれます。
SNSは採用の資産になる
求人広告は掲載をやめれば、その瞬間から応募は止まります。しかしSNSは違います。一度投稿した動画や投稿は残り続け、時間が経ってから見られることもあります。つまりSNSは「採用の資産」として積み上がっていくものです。
最初は再生回数が少なくても、動画を続けて投稿していくことで徐々に見られる機会が増えていきます。投稿が増えるほど、会社の情報もネット上に蓄積されていきます。その結果、求職者が会社を調べたときに「この会社はこんな仕事をしているんだ」「こんな雰囲気なんだ」ということが伝わるようになります。
これは求人広告だけでは作ることができない採用の資産です。
余談ですが、もちろん採用だけでなく集客の大きな武器にもなります。実際に私が集客支援をしている都内にある工務店さんは、2025年1月からYouTubeをスタートし、たった3ヶ月で YouTube経由で300件を超える建築の相談を獲得しています。そこからの見込み売上だけで10億を超え、当然ながらその後も増え続けています。
私は採用、集客問わず、実際に色々な会社さんでSNSを活用していますので、SNSの凄まじさを日々目の当たりにしています。使わないのは本当にもったいないと思います。
採用は「仕組み」で作る時代
現在の採用は、求人広告だけで完結するものではなくなっています。求人広告だけに頼るのではなく、
・求人広告
・ホームページ
・SNS
・動画
こうした複数の情報発信を組み合わせることで、採用の結果は大きく変わります。採用は「求人広告を出せば決まるもの」ではなく、仕組みを作ることで結果が変わるものになっています。
もし、求人広告を出しても応募が来ない、欲しい人材が採用できない、このような悩みがある場合は、求人広告だけではなく、ホームページやSNSを含めた採用の仕組みを一度見直してみることをおすすめします。
求人広告の見直し、ホームページの活用については、こちらの記事も参考ください。
採用は企業にとって非常に重要な経営課題の一つです。だからこそ、求人広告だけに頼るのではなく、さまざまな手段を組み合わせて自社に合った採用の仕組みを作ることが大切になります。
確かに、求人広告だけで採用できるのは楽です。お金を払えば電話1本、メール1本で済んでしまう事もあります。あとは勝手に応募がくるのを待つだけ。しかし、そう簡単にはいかなくなってきているので多くの中小企業が採用に苦しんでいます。
今は広告会社任せだけでなく、自社での、いわゆるオウンドメディアの整備・活用が必須になっています。少しずつでも情報発信を続けていくことで、採用の結果は確実に変わっていきます。SNS、動画、オウンドメディア…苦手意識を持ってしまう気持ちもわかります。しかし、これらのツールは24時間、お金もかけず、勝手に情報を多くの人に伝えてくれるとてつもなく便利なツールです。
今からでも遅くはありません、会社を、事業を存続させるためにも、古い考えにとらわれず、ぜひ新しいチャンレジをしてください!
矢島事務所では、採用について悩んでいる企業様からの相談も受けています。
どうしたら採用できるのか、求人広告やホームページ、SNS活用などについて相談したい場合は、お気軽にご相談ください。
