採用がうまくいかない会社を見ていると、私自身が「もしかすると、ここが影響しているのかもしれない」と感じる考え方があります。それは、「応募してきた人は、うちで働きたいと思っているはずだ」という前提です。
もちろん、そういう方もいらっしゃいます。ただ最近は、それだけでは説明しきれないケースも増えているように感じます。
今の求職者にとって応募は、「ここで働くと決めた」という意思表示というより、比較や情報収集の一つ、という側面も強いのではないでしょうか。
話を聞いてから判断する。
他社と比べて考える。
合わなければ辞退する。
こうした行動は、特別なことではなく、選択肢が増えた今の時代では、ごく自然なものだと思います。
求人広告についても、似たことを感じます。応募が来たか、来なかったかだけで判断してしまうと、本当の課題が見えにくくなることがあります。
広告を見て離脱しているのか。
募集内容で立ち止まっているのか。
ホームページで迷っているのか。
どの段階で止まっているのかによって、考えるべきポイントは本来変わるはずです。採用ページやSNSも、人を集めるための魔法の道具ではないと思っています。
興味を持ってくれた方が、「ここは大丈夫そうか」と不安を感じずに済むための、最低限の受け皿のような役割ではないでしょうか。
「応募=働きたい」という思い込みを、一度だけ手放してみる。それだけでも、採用の見え方は少し変わるように感じます。
求人広告も、ホームページも、SNSも、この前提をどう置くかで、設計の仕方が変わってきます。応募は、品評や比較の入口でもある。その現実を踏まえた上で、広告・サイト・SNSをそれぞれ役割分担させていく。
採用がうまくいかない理由は、手法そのものよりも、最初に置いている前提にあることが多いのかもしれません。あくまで私自身の感じていることではありますが、一つの考え方として、何かの参考になれば幸いです。